刑事事件を弁護士に依頼する4つのメリットを知ろう!
公開日2021/03/29
更新日2022/07/14
カテゴリ弁護士への相談・依頼
刑事事件の加害者となってしまった場合、「できるだけ早く日常生活に戻りたい」と思うでしょう。
しかし、刑事事件は加害者やその家族の方が自力で解決することは非常に困難です。
今回は、刑事事件を弁護士に依頼する4つのメリットについて解説していきたいと思います。
【刑事事件を弁護士に依頼する4つのメリット】
- 早期の身柄釈放が期待できる
- 会社や学校にバレる前に解決できる
- 被害者との示談が成立しやすくなる
- 有罪になっても執行猶予や減刑できる可能性があがる
早期の身柄釈放が期待できる
刑事事件を弁護士に依頼した場合、被疑者(容疑者)の早期の身柄釈放が期待できます。
何かしらの罪の疑いがある場合、警察や検察といった捜査機関は、その罪を犯した可能性が高いひとを逮捕することができます。
逮捕されてから最大72時間は、スマホも没収され、家族であっても面会できないことがほとんどです。
面会が許されるのは、被疑者の弁護を行う弁護士だけと考えて良いでしょう。
早期の身柄釈放は2つの大きなタイミングがある
勾留前の身柄釈放のタイミングは大きく2つに分けられます。
- 検察に身柄送致をされる前に釈放してもらう
- 勾留前に釈放してもらう
1.検察に身柄送致をされる前に釈放してもらう
被疑者を警察が逮捕した場合、警察は逮捕から48時間以内に、検察に被疑者の身柄を送致するかどうかを判断する必要があります。
罪が軽微な場合、警察の判断で微罪処分とし、検察に身柄を送致されないこともあります。
このような場合、早期に釈放され、前科もつきません。
軽微な罪を犯してしまい、早期釈放を望むのであれば、弁護士に微罪処分を求める弁護活動をしてもらうことができます。
2.勾留前に釈放してもらう
警察から検察へ身柄送致された後、24時間以内に検察はその被疑者に対し、勾留が必要かどうかを判断する必要があります。
勾留は検察官が裁判所に対して、勾留請求を行い、裁判所で被疑者が裁判官との面会等を経て、勾留が必要であると判断した場合に行われます。
勾留が認められてしまうと、長期間身柄を拘束される可能性が高くなります。
このような場合、弁護士に依頼しておけば、検察に勾留請求について交渉したり、裁判所に勾留請求異議申し立てを行ったりして、勾留回避に尽力してくれます。
逮捕期間中は弁護士以外とは接見禁止になるケースが多いので、弁護士は唯一頼れる味方といっても良いかもしれません。
勾留されると最大20日身柄を拘束されるので早めに対応するべき
刑事事件の早期釈放は、まず逮捕期間中に釈放してもらえるかが焦点となります。
逮捕期間中に弁護士に依頼せず、そのまま何も対応せずにいると、長期的に身柄を拘束されてしまう可能性が高くなります。
更に言えば、検察が起訴した場合、被告人勾留といって、刑事裁判で判決が決まるまで引き続き身柄を拘束されてしまう可能性も否定できません。
そのような事態を避けるためにも、一刻も早く弁護士に相談、依頼することが大切なのです。
会社や学校等周囲にバレる前に解決を目指せる
弁護士に依頼するメリットとして、会社や学校等周囲にバレる前に解決できる可能性が上がることです。
逮捕され、勾留された場合、会社や学校を長く休むことになってしまうことになります。
はじめのうちは家族が事情をごまかしていても、長期欠勤や欠席になってくるとごまかしようが無くなり、逮捕、勾留されていることを話さざるをえない状況になることも予想できます。
また、事件の被害者が怒りのあまり、会社や学校に連絡して、逮捕されたことがバレてしまう可能性も否定できません。
このような事態を回避するためには、すぐに弁護士に連絡して、捜査機関、裁判所等に釈放の働きかけをしたり、被害者との示談を成立させたりすることが大切です。
被害者との示談が成立しやすくなる
刑事事件においての被害者との示談成立は、早期釈放、不起訴処分を得るために、重要視されることのひとつです。
刑事事件を弁護士に依頼するメリットとして、被害者との示談が成立しやすくなります。
示談には豊富な法律知識と交渉術が必要
刑事事件の示談は、弁護士なしには示談交渉の場に行きつくことすら難しく、また被害者は被疑者に対し悪感情をもっているため、高度な交渉術が必要となります。
それに加え、示談は和解契約といって契約の一種ですので、取り決めたことを法的に有効な示談書として残す必要があります。
一般の方が、示談交渉や法的に有効な示談書を残すのは、非常に困難です。
しかし、弁護士であれば、法律と交渉のエキスパートなので、依頼者の利益を最大限に考慮し対応にあたってくれます。
直接の示談交渉は被害者の感情を逆なでする可能性があるので注意
被疑者自身や家族等の関係者が、被害者と示談交渉の場をもうけられたとしても、交渉がうまくいかず、かえって被害者の感情を逆なでしてしまう可能性があります。
また、反対に被害者が莫大な示談金を提示し、話し合いに折り合いがつかないケースもありえます。
費用をかけたくないという理由で、自力で解決しようとすると、かえってトラブルになってしまう場合もありますので、弁護士に依頼した方が良いでしょう。
執行猶予や減刑にできる可能性があがる
刑事事件を弁護士に依頼するメリットとして執行猶予や減刑できる可能性があがることが言えます。
検察が起訴すると判断し、刑事裁判となった場合、約99.9パーセントと非常に高い確率で有罪判決がくだります。
執行猶予や減刑には裁判官の心証がとても重要
刑事裁判で検察の求刑に対し、執行猶予や減刑を得るためには、裁判所の心証がとても大切な要素になります。
裁判所の心証とは、一般的に使われる、「気分を害する」の意味とは異なります。
刑事裁判における心証とは、審理を通して裁判官が得た事実の認定や確信といった意味を持ちます。
つまり、客観的な証拠に対して的外れなことを言って認めなかったり、「反省している」と言いながら、被害者の悪口を言うといった態度すると、裁判官の心証を損ねることになります。
弁護士に依頼すれば裁判において適切なアドバイスをもらえる
弁護士が被告人の弁護を行う場合、裁判における発言や態度等について、裁判官の心証を損ねないようにするためのアドバイスをしてくれます。
加えて、被告人が心から反省していることや、再犯の可能性の低さ、更生の可能性が高いこと等を裁判官に主張し、情状酌量の余地があると判断してもらうことによって執行猶予や減刑を得ることができます。
刑事事件を起こしてしまったら、弁護士を頼ろう
刑事事件では、逮捕後の弁護士に依頼するタイミングによって釈放の時期や、不起訴を得られる可能性が異なります。
「逮捕されてしまうかもしれない」、「家族が逮捕されてしまった」という状況は、非常に不安で、どうすればいいかわからない方も多いと思います。
これらの不安を抱えている場合、弁護士に依頼することで、今後の筋道が立てられ、不安が軽減されることもありますので、まずは相談してみましょう。
「弁護士への相談・依頼」に関する新着記事
「弁護士への相談・依頼」に関する人気記事
カテゴリから記事を探すこちらから記事を検索できます
キーワードで記事を探す
新着記事
-
執行猶予とは 「執行猶予という言葉をニュースなどでよく耳にするけれど、執行猶予付きの有罪判決は執行猶予が付かない有...
-
あおり運転をしてしまった⁉:弁護士による法的対応ガイド 「あおり運転のニュースを目にすることがあるが、これまでの自分の運転行為はあおり運転に該当していないだ...
-
詐欺罪とは | 刑罰や有罪判決の影響をわかりやすく解説 詐欺罪とは何か?詐欺罪とは、刑法第246条に規定されている犯罪で、人を欺いて財物を交付させたり、財...
-
起訴とは|意味や起訴前後の流れ、対応方法を解説 「起訴という言葉を聞くことがあるけれど、具体的にはどういう意味なんだろう?」起訴という言葉そのもの...
-
書類送検とは | 弁護士が導く安心ガイド テレビの報道などで、「名誉毀損の容疑で書類送検されました」といった言葉を耳にすることがあると思います...
人気記事
-
痴漢逮捕ガイド:逮捕後の流れと早期解決のためのアプローチについて 身の回りで痴漢を目撃した、あるいは被害にあった方を知っているという人も少なくないのではないでしょうか...
-
【弁護士監修】器物損壊をしたときに損害賠償しないリスクを知ろう 他人の物を破壊してしまった場合、器物損壊罪に問われる可能性があります。とはいえ、悪気なくうっかり、...
-
逮捕後の早期釈放や保釈は刑事事件に強い弁護士への依頼を検討しよう 逮捕後、早期釈放や起訴後に保釈が認められるには、刑事事件に精通している弁護士に依頼することがとても重...
-
【弁護士監修】傷害罪の罰金は最大いくらになるのか?支払わなかった場合のペナルティはあるの? 傷害事件を起こしてしまった場合、事件の内容によっては罰金刑を科されることがあります。もし、傷害事件...
-
前科とはどんなタイミングでつくの?前科がつくデメリットとつかなくするための対処法とは? 一般的に前科がつくと、将来的にかなりの不利益を被るようなイメージがあります。とはいえ、どのようなタイ...
近くの弁護士を探す