弁護士への依頼した場合にかかる費用を知ろう!
公開日2021/03/29
更新日2022/07/14
カテゴリ弁護士への相談・依頼
弁護士に刑事事件の弁護を依頼した場合、具体的にどのような費用がかかるのでしょうか。
弁護士の報酬規程によると、料金が明確に決まっているわけではありません。
つまり、事務所ごとに料金体系が違うのです。
加えて、同じ刑事事件でも問われている罪や、弁護士に依頼するタイミングで費用は変わってきます。
相談料は1回あたりの相談時間で決まる
弁護士に刑事事件の相談する場合、1回あたりの時間が決まっています。1回の相談を無制限で受けている事務所はほぼ、無いと思って良いでしょう。
相談料の時間の単位として、1回/30分、もしくは1回/1時間で料金設定を行っているケースが多いです。
料金の目安としては、以下の表のとおりです。
初回 | 2回目以降 | |
1回/30分 | 5,000円~10,000円 | 5,000円~25,000円以下 |
1回/1時間 | 10,000円~20,000円 | 10,000円~50,000円以下 |
なお、初回については、無料で相談をしている事務所もあります。
ただし、2回目以降の相談料は、ほとんどの事務所が有料となっています。
したがって2回目以降の相談は料金がかかることを前提として考えておいた方が良いでしょう。
着手金は事件の難易度によって異なる
刑事事件の着手金は、事件の難易度等、相談に応じて料金が変わる可能性が高いです。
着手金とは、弁護士に依頼するときに支払うお金で、「不起訴処分を得た」、「無罪判決を受けた」等、結果に関係なく発生するお金です。
一度支払った着手金は、弁護士によっぽどのミスが無い限りは返ってきません。
事件の内容や事務所の方針によって異なりますが、着手金の相場は大体20万円~50万円の範囲以内になると考えて良いと思います。
接見費用の相場は1回あたり20,000円~50,000円が目安
刑事事件の場合、接見費用というお金が発生します。
接見費用とは、弁護士が被疑者の弁護を行うために留置所等に面会に行くことを指します。
接見費用は、1回接見するごとに費用が発生します。
1回の接見で支払う費用としては、大体20,000円から50,000円がかかると考えて良いと思います。
1事件あたりの接見費用の総額については、事件の内容によって大きく異なります。
例えば、逮捕されてすぐに釈放となれば、接見費用は低くなりますし、検察の判断で起訴され、刑事裁判にいたった場合には、その分接見回数が増えるので、費用もかさみます。
成功報酬の相場を知ろう
弁護士事務所によっては、刑事事件の加害者を弁護したことによって、不起訴になったり、執行猶予がついたり、検察の求刑よりも減刑されたりした場合には、成功報酬を設定しているところもあります。
刑事事件の成功報酬の相場は事件の内容によっても異なります。
事案簡明な事件についての成功報酬は、大体20万円~50万円が相場です。
事案簡明な事件とは、以下のような事件を指します。
■事案簡明な事件
【起訴前】被疑者が犯罪行為を認めており、検察が不起訴、または罰金等の略式起訴の判断をくだす、比較的軽微な事件
【起訴後】被疑者(起訴後は被告人と呼びます)が起訴内容を認めており、判決まで1~3回ですむような事件
事案簡明な事件以外の成功報酬は、事案簡明な事件よりも成功報酬が高い傾向にあります。
日当・タイムチャージがかかるケースを知ろう
日当・タイムチャージとは、依頼のあった事件に対して、弁護士がどれくらいの時間をあてたかを計算し、日給・時給換算して弁護士報酬を決める方法です。
依頼した事件内容が難しい場合には高額になり、難易度が易しければ低い傾向にあります。
日給・タイムチャージを導入しているかどうかは事務所によって異なります。
日給・タイムチャージを導入していた場合、着手金や成功報酬が低額に設定している場合もあります。
弁護士費用が不安な場合は契約前にしっかり確認すべき
刑事事件の弁護士費用が依頼する事件の内容や、予想される対応期間によって金額がかなり左右されます。
したがって、弁護士費用の総額が不安な場合には、契約する前にしっかりと弁護士に聞いておくべきです。
契約前にしっかり説明を聞かずに依頼してしまうと、依頼者、弁護士双方にとって不利益になる可能性があります。
また、弁護士費用の見積もりを提示された場合、高額と感じる方もいるかもしれません。
しかし、刑事事件は今後の生活や人生に大きく関わる重大な事件です。
そのため、将来への影響を考えたうえで、弁護士費用が高額なのか、それとも安いものなのか考えた方が良いでしょう。
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